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Feb 08 2012

「幸運だった」ということは、リスク・マネジメントが有効に機能していないことを意味しています。なぜなら、リスク・マネジメントにおいては、そもそも、二つのことが極めて重要だからです。

一つは、「起こった危機の原因、経緯、現状が、明確に把握できていること」。

 もう一つは、「起こった危機への対処、管理、制御が、明確にできること」。

 もとより、真のリスク・マネジメントとは、未然の対策によって危機を発生させないことですが、もし、不幸にして危機が発生してしまった場合にも、この二つのことができていれば、リスク・マネジメントは、それなりに有効に機能します。すべてが「人知の及ぶ範囲」にあるからです。

 しかし、残念ながら、福島原発事故は、この二つとも極めて不十分な状況でのリスク・マネジメントになってしまったのです。すなわち、それは、「人知の及ぶ範囲を超えた状況」になってしまったということであり、事態の推移を、文字通り「運」に任さざるを得ない状況になってしまったということなのです。

 ある意味で、リスク・マネジメントの専門家から見た福島原発事故の問題の深刻さは、事故が起こったことだけでなく、事故の原因、経緯、現状が明確に分からないこと、事故への対処、管理、制御が十分にできないことだったのです。

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